2学期の中間テストが近づいて来ました。かねてお知らせしております通り、都立高校入試では1000点のうち300点を内申点(調査書点)が占めます。今回の中間、11月の期末と、1学期の期末の3回をならした数値が、定期テスト分として内申点=2学期の通知表の評定の大もとになります。「すでに本番直結」の覚悟でしっかり勉強して、中間テストに臨んで下さい。
また、これもすでにお伝えしてあることですが、来年、令和8年度の都立高校入試からは、7年度まで実施されていた「分割前期・分割後期」の「分割募集」がありません。1月の推薦入試と2月の一般入試の2回、受験機会はありますが、今年の3月まで実施されていた「分割後期募集」がありませんので、推薦入試以外の受験機会は1回だけです。ご注意下さい。
以下、今年6月14日にお知らせした「都立高校入試の分割後期募集がなくなります!」を転載致します。
分割前期募集、後期募集とは、後述する田園調布高校の令和7年入試を例にとると、定員236名のうち48名を1月実施の推薦入試で募集したあと、176名を分割前期、12名を分割後期で募集するという形で、推薦以外の一般入試を前期、後期の2回実施していたものです。令和7年入試では、18校が実施していました。その「後期分」の募集がなくなり、先にあげた数字なら176+12=188名全員を、第一次募集で選抜するということになります(定員が減るわけではありません。また令和8年度の募集人員はまだ発表されていません)。これは今まで、一次・分割前期で不合格となっても、分割後期でもう一度都立高を受験して、合格・進学するチャンスがあった「受け皿」がなくなることを意味します。
このことから容易に想像できるのは、3月実施の分割後期募集で成績上位層が集中していた田園調布高校に、その層が入らなくなるということです。数年前まで、分割後期最上位の同校には、一次(・分割前期)で日比谷や西、国立を不合格となり、「どうしても都立」を希望する成績上位者が入学していたはずです。その層が田園調布高校に入学する可能性が、ゼロになるわけです。もっとも同校の分割後期の募集人数は今年令和7年入試で12名にまで縮小されていましたから、同校を含む東京都としては、予定していたことだったのかも知れません。
もともと言問学舎では、「二次募集と分割後期はないものと考えろ」という指導方針ですから、高校入試制度の分析、助言をつづけている立場からお伝えするものであり、多くの受験生の入試戦略に大打撃となることはないと思われます。しかし「都立の二度目の受験がなくなる」ということが、受験生にとっては大きな変更であることは間違いないでしょう。東京都での(いわゆる)「授業料全面無償化」がはじまってから、先述したような「日比谷、西、国立の一次受験者が分割後期で田園調布へ」という実例は激減していたかも知れないですが、私立で授業料以外にかかる施設費・諸費のことを十分検討しながら、「私立推薦、都立推薦、私立一般、併願優遇、都立一般(第一次募集)」という多数の機会がある「選択肢の豊富な高校受験」を考えるという方向に、より強くシフトしていくことになるのでしょうね。
なお、都立高校の3月入試が完全にゼロになるわけではありません。分割後期募集が廃止されても、現状では、二次募集の可能性がなくなるものではないようです。二次募集とは、一次の合格発表のあとに「入学手続き」が行なわれ、そこで定員を満たさなかった時に、追加募集をするものです。今までは分割後期と同時に実施されていたわけでから、大きく様変わりすることでしょう。
また東京都限定のことでなく、「公立併願」を解禁しろ、というニュースを今年になっていく度か目にしています。令和8年の都立高入試においてはないでしょうが、令和9年以降、第一次募集の時に「併願」できる形が導入されるようなことも、あるかも知れません。ますます目の離せない高校入試制度の改変であると言えます。今後も情報を注視して、わかることがあればすぐお知らせしたいと思います。
米2学期入塾説明会を開催しています。直近は明日9月15日(月・祝、10時50分~/13時00分~/16時30分~の3回です)、ほか20日(土)、23日(火・祝)も計画中で、追ってご案内致します。