今回の夏期講習についてのお知らせの中でも、「真の国語」について随所でふれています。これまでにも「真の国語」がどのようなものであるか、いく度か語って来ておりますが、今日はあらためて、そのあらましをお話し致します。
「真の国語」とは「正解の見つけ方を学ばせるのでなく、文章の本質を読みとる力を育て、さらにその本質を自分に引きつけさせて、生きた考えをまとめて表現する力を育てること、すなわち人生に結びつける力をはぐくむこと」です。多くの国語の現場では、「正解の見つけ方」を学ばせることが主たる落着点で、自分の内面に向かって問いを掘り下げる方向ではありません。小論文・作文を書かせる場合でも、「こういうふうに書けばいい点が取れる、賞に入選する」という方面を向いています(現場で工夫なさる先生は多いと思いますが、そもそもほとんどの教材が、そちら向きです)。
これでは国語が苦手な子、文章の書き方がわからない子は、何点か(1、2問分の点数くらい)上がる程度か、もしくはごくたまに10~15点アップの良い点が取れるだけです。点数の上でもコンスタントに高得点をマークするレベルには達しませんし、当然抜本的な解決、改善にはなりません。
そして国語力は、すべての学力の礎(いしずえ)です。算数・数学の文章題はもちろん、英語も「最後の伸び」は国語力次第ですし、社会や理科、その他大人になっていろいろなことを理解する力も、すべて国語力が源になっているのです。だから「真の国語力」を身につければ、全科の学力がアップします。
夏期講習に即して述べると、小学生の、私立中受験6年生以外で全員が行なう読書感想文を筆頭に、ふだん読む機会の取りにくい、長いしっかりした(テーマとして)文章を腰を据えて読み、「自分に引きつける」過程を十分に経たあとで、実際の文章を一人一人きちんと指導します。子どもたち、親御さんたちが苦労する「文章のつなげ方」、「段落の改め方」を、それぞれの文章に対して綿密かつ正確に指導します(マニュアルに沿った「添削」ではなく、一人一人のお子さんの文章と心に寄り添います)。もちろんその過程で、子どもさん自身が気づいていなかった「気持ち」が引き出される場面に立ち会うこともあります。

中学生、高校生は時間割編成上、小学生と同じように読書感想文を主とするわけではありませんが、言問学舎刊「音読で育てる読解力」の中から、この時期に読んでもらうべき文章(広島、長崎、戦没学徒など。中学1年生は「碑」)を読み、読書感想文と同じように考えてもらうほか、作文や小論文にも対応します。「税の作文」は、大蔵財務協会理事長賞を受賞した卒業生の作文を、参考にすることができます。さらに高校2年生は言問学舎の最新刊『スーパー読解「山月記」』で、中島敦の名作「山月記」を読みこみ、深く「真の国語」を学ぶことができます(1学期の学校での「山月記」履修の有無は問いません)。
前にも書きましたが、こうした「文字情報としてお伝えできる内容」ばかりでなく、「夏だから感じる、夏休みだからこそ理解できるもの」を、一人一人のお子さんたちの顔を見ながら的確にとらえて差し出し、お子さんたちの内なる力を伸ばしてあげるのが、言問学舎の夏期講習、「真の国語」を教える塾の最大の特色です。
夏休み前の夏期講習説明会は、このあと以下の通りの日程です。昨日お知らせ致しました通り、小回りの利く体制ですから、説明会以外の日時にも柔軟に対応致します。お気軽にご相談下さい。
◇夏期講習説明会ご案内
7月12日(土) 10時15分~ / 13時00分~ / 17時00分~
7月15日(火) 11時00分~ / 14時00分~
7月17日(木) 11時00分~ / 14時00分~
※所要時間は各回とも50分程度を予定しています。予約不要、当日飛び込み参加可ですが、全体説明後の個別相談は予約を含む先着順となります。
説明会日程以外の日にも、個別相談をお受け致しております。無料体験授業も随時参加可能です。お気軽にメール・電話でご相談下さい。なお、生徒全員の学習環境を保持する考えから、マスクが苦手でない方にはひきつづき塾内でのマスク着用をお願いしております(入塾後の授業時についてのお願いです)。
多くの方のご来塾をお待ち致しております。大学受験生(総合選抜を含む)も、夏休み前から動くことがきわめて重要。小学生から高校生まで、幅広い層の方をお待ち致しております。ご不明な点などありましたら、メールまたは電話で、お気軽に言問学舎舎主・小田原漂情までおたずね下さい。お待ち致しております。
