はじめに大事なところをお話ししますと、真の国語の力がお子さんを引っ張るということは、周囲の目に見えやすい、わかりやすいことではありません。たとえば、検定に合格したとか、偏差値が上がったなどの、結果が目に見える「勉強の成果」とは、一見異なるもののように受け取られることも多いです。
しかし、ことの本質は同じです。検定に受かるのも、偏差値が上がるのも、お子さんの内面で変化が起こり、勉強している内容への理解度が上がって、正解できる確率が高まった結果、目に見える成果につながっているのです。
「真の国語」の力が呼び起こすものは、一人一人のお子さんたちがもともと持っている力です。それは考える力、感じる力ですから、ただちに目に見える成果を生むことは、あまり多くありません。が、数ヶ月、だいたい今年いっぱいから年明けにかけてのスパンで見ると、理解力、積極性などの面で子どもたちを押し上げて(引っ張り上げて)いる例が多いです。受験生なら、効果のピークがあらわれるのが早いですから、そのまま受験成功に結びつきますし、もちろん感想文や作文で、もっと早く手ごたえを感じるお子さん、親御さんもおられます。
過去にもいく度か述べておりますが、国語の力は、直接的な結果というより、お子さんの内面の深い部分を掘り起こす性格が強いです。従って「目に見える成果」として国語の成績が上がるのは、やはり3か月から半年くらい経ってからのことが多くなります。しかし、国語力の向上は国語の点数だけでなく、お子さんの内面を変え、伸ばしますから、全体的な学力アップにつながることもまた多いのです(もちろん、算数や社会・理科の文章理解力も上がりますし、文章を書く力については、1、2か月で成果があらわれることがほとんどです)。
そして言問学舎の夏期講習の大きな特徴は、「夏だからこそ感じ、受けとめられること」をきちんと提示し、受けとめてもらうところにあります。
具体例をいくつか掲げておきます。
・小学生の読書感想文・・・全体をとらえ、自分の考えを組み立てる過程、文章を書きつづる行程で、「真の国語」の力を吸収できます。学校提出の読書感想文になります。
・中学1年生「碑(いしぶみ)」・・・自分たちと同じ年齢だった1945年8月6日の広島の中学1年生の最期の様子を知り、考えることで、思考力を深めます。
・中学2、3年生「税の作文」など課題作文・・・課題に早めに、積極的に取り組むことで、夏休みの重い負担をクリアしつつ、思考力・表現力を身につけられます。
・秋来ぬと目にさやかには見えねども風の音にぞ驚かれぬる 藤原敏行・・・百人一首にも取られている平安時代の名歌ですが、立秋のころの季節のわずかな変化を感じさせることで(問いかけるまでまったく知らない、気づいていない子がほとんどです)、これまでまったく無縁だった「ものごとの味わいを知る力」を、身につけることができます。
これらのことは、それぞれ単発(単独)でお子さんに作用するのでなく、それに加え他のさまざまな影響と相まって、内面でお子さんたちを動かしてゆきます。それが何らかの形で結実するのが、秋から冬にかけてのことになるのです。ただこれは「総論」でありまして、「各論」では、中3男子でやる気に火がついて偏差値を10、15アップさせた子などの例も、いくつもあります(短期で大幅に伸びるのは、男子に多いです。女子はコンスタントに、かつ早くから高いレベルにいる率が高いためです)。
言問学舎の「夏期講習2025」でお伝えするべきポイント、その骨子は、以上です。夏期講習説明会(予約なしでも可)、個別面談(予約制)でさらに詳しくお話し申し上げ、ご質問にも何なりとお答えします。
夏期講習説明会の6月中の日程は、以下の通りです。
◇夏期講習説明会<6月日程>
6月21日(土) 10時15分~ / 13時00分~ / 17時00分~
6月25日(水) 14時00分~
6月28日(土) 10時15分~ / 13時00分~ / 17時00分~
※所要時間は各回とも50分程度を予定しています。予約不要、当日飛び込み参加可ですが、全体説明後の個別相談は予約を含む先着順となります。