今朝8時30分から、東京都立高校の合格発表でしたね。みなさん、結果はいかがでしたか。
前にもお伝えした通り、都立高校の結果は「二つに一つ」です。不本意な結果に涙を呑んだ方も、少なからずおられることでしょう。
場合によっては、明日正午の手続き締め切りを受けて、二次募集を実施する高校があるかも知れません(その実像や他の選択肢については、2月27日の「都立高校合格発表後の備えについて」をお読み下さい)。いずれにしても、このあと10日から2週間くらいの間には進学先が確定し、4月からは高校での新しい毎日がはじまります。
今日お話ししたいのは、都立高あるいはこれまでの私立高の入試に臨んだ結果、入試前まで本意ではなかった高校に進学する方々への「ものごとの考え方」、「心の持ちよう」についてです。人によって、これまでの1年間、3年間、あるいは半年間など違いはあるでしょうが、中学3年生の長い時間、自分自身のすべてをかけて受験勉強に励んで来た結果が「合格」として報われなかった失意のほどは、どれほどのものがあることでしょう。もちろん私(言問学舎舎主・小田原漂情)はその一人一人の受験の当事者ではありませんが、当事者たちにきわめて近いところで毎年受験生に寄り添い、時にはつらい思いをともにして来ていますから、今日不本意な結果が出てしまった方たちの気持ちは、よくわかります。よくわかり、そうした立場にあったたくさんの生徒たちの人生を見ていますから、残念な結果になった人たちにこそ、ぜひとも知って欲しいことがあるのです。
それは、ひとことで言えば、次の一文につきます。
「その人自身の心の持ちようによって、人生は良い方向へも悪い方向へも、大きく変わるものだ。」
今は、つらい気持ち、悲しい思いが大きいでしょう。それは当然です。すぐに気持ちを切り替えろ、前を向け、などと言うつもりはありません。けれども受験の結果というものは、今年の都立ならば2月21日に行なわれた、その日の一度の結果に過ぎません。出題された問題の得手不得手、自分自身の出来不出来、同じ学校を一緒に受けた人たちの学力の分布など、いくつもの要因がからみ合って、「今回の試験では不合格」になったという、その一度きりの結果なのです。決してあなた自身の人格や人間性が否定されたわけではありません。
そして、進学する高校に、今はまだ見えなくとも、必ず大切なものが待っています。心をひらいてその大切なものを見つけ、つかみとれたら、高校生活はきっと充実した、楽しいものになるでしょう。もちろんその環境で精一杯頑張れば、受験としては大学受験で、大きな成功をおさめることもできるはずです(言問学舎の卒業生にも、そういう人がいます)。
今回の受験の結果は「一度の試験の結果」なのだと割り切って受けとめることが「ものごとの考え方」であり、進学先で大切なものを見つけ、そこで精一杯頑張ることが「心の持ちよう」です。
時間がかかってもかまいませんから、高校の入学式には胸を張って進学する学校の校門をくぐれるよう、今日からの時間に疲れを癒やし、あたたかい春の日ざしを心に受けとめて下さい。受験ばかりでなく、みなさん一人一人の人生を応援しています。
令和7年3月3日
言問学舎
小田原漂情
追記:先日お伝えしたように、受験(合格)の可能性として強くおすすめできるものではありませんが、明日正午までの都立高校入学手続きの結果次第では、二次募集を行なう学校があるかも知れません。情報としては、わかり次第お伝え致します。
