今月14日(土)・15日(日)に大学入試センター試験が実施されました。全国的には大雪となった地域があり、開始時間繰り下げの会場や再試験の受験者が出るなど、大変な状況の中での試験実施となりました。
昨日、大学入試センターから「中間集計」として平均点が発表されました。国語は昨年の129.39点(中間集計では125.9点)にくらべ25点以上(20点以上)低い、103.45点という結果でした。試験当日から受験生の戸惑いの声もあり、また各予備校も低めの予想を出しておりましたが、それらよりもさらに低い点数となりました。
私も昨日までに問題を解いてみましたが、例年とくらべて特別に文章や設問が難化したとは思えません。特に、多くの受験生が時間をとられ苦戦しがちだろうと思われる第3問<古文>は文章も読みやすく、文法を含めて設問もオーソドックスなものでした。問5と問6はすこし悩むところだったかも知れませんが、原則通り「本文の言葉にあわせて考える」ことができていれば、答えは明白なものでした。
いっぽう、第4問<漢文>から解く受験生が多いと思いますが(言問学舎でも、古文が得意な受験生以外はそのように指導しています)、その漢文で、日本人(新井白石)の文章が出たことで、動揺してペースを崩してしまった人も多かったのかと思います。とはいえ特別に難しい文章ということではありません。ただ感覚的にはやはり、読みなれた中国の文章とわずかに異なる印象があり、一つ二つの選択肢で迷ってしまうと、時間に追われるあせりからペースを崩すケースもあったかと思います。
第1問<評論>は、テーマ、設問ともに特異なものではありませんでした。問6も、選択肢の一文ずつをていねいに本文と照らし合わせれば、問題ないものです。第2問<小説>は、一部の表現のことがネットで取り沙汰されていましたが、それよりも、若い母親のある日の行動の心理を問う、という内容に、慣れていない受験生がいたのではないでしょうか。内容的には、2011年の追試で出題された小説(木内昇『てのひら』)が比較的近いものと言えましょう。特に小説は、追試も含めいろいろなタイプのものを読んでおくことを、これからの受験生にはおすすめします。
※この下に、言問学舎の結果ご報告の記事がつづきます。ぜひつづけてお読み下さい。
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