週のはじめにYouTubeに投稿している「詩の朗読」で、本日は高村光太郎の「報告(智恵子に)」を発表しました。
この作品は、第二次世界大戦終了(敗戦)後の、昭和22年(1947年)6月の作品です。「あなたが身ぶるひする程いやがつてゐた/あの傍若無人のがさつな階級が/とにかく存在しないことになりました。」と、日本社会の変革を亡き智恵子に報告しているのですが、その変革は他力によるもので、智恵子が命をかけて望んだ「自力の」変化でないことを、恥じています。
智恵子は古いしきたりや因習にとらわれない「まことの自由」を求めましたが、それをゆるさない社会、周囲の「鉄の囲(かこひ)」や諸々の要因が、智恵子を「此世の意識の外に逐(お)」ったのだと言います。
こうした内容からも、智恵子という人の生き方、人間性がうかがわれますし、そんな智恵子であったればこそ、光太郎が自身の生涯の最後まで、彼女を思い、ともに生きたのだと気づかせてくれる作品です。
報告(智恵子に)言問学舎 朗読 で検索して下さい。
次回(予定は明日)より、光太郎と智恵子の相聞の初期の頃を知ることのできる作品を読んでみたいと思います。
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