各種入試もいよいよ今週から本番に入ります。私どもは毎年、受験指導のプロとして入試に臨んでいるわけですが、受験生と保護者の方々は、経験されるのは何度かずつのことですから、わからないこと、不安に思われることなどがたくさんおありになることでしょう。私自身の経験をふまえ、多少ともお役に立てることがあるかどうか、この時期に見聞したこと、考えることのいくつかを、お話ししてみたいと思います。
①入試は「すべて」ではありません。「スタートライン」のひとつです。
誰しも避けられない心情ではありますが、「失敗したらどうしよう」と、受験生本人も親御さんも、思ってしまいがちです。けれどもそのプレッシャーが強すぎては、持っている力の半分も出せません。
たとえ望みどおりの結果が得られなかったとしても、入試が「人生のすべて」ではありません。再チャレンジや、第一志望以外の合格校に進学するとしても、そこからいくらでも巻き返しができるのです。
スタートラインであることは、第一志望に進学する人にしても同じです。大切なのは、進学したあと、どのような過ごし方をし、どのような「人」になるかです。
社会でも会社でも、「どんな人であるか」が問題です。<入試は人生のすべてではない>ことを頭の片隅に置いて、肩の力を少しだけ抜いて、試験に臨んで下さい。
②敵を知り、己を知れば、百戦危うからず
敵、すなわち受験校の入試問題やその傾向については、対策を十分に施していることでしょう。意外に気づきにくいのが、自分自身のことですね。特に、弱い部分を放置したままでは、心に弱点ができます。弱点補強は、ある程度直前にもやっておきましょう。そして「やるべきことはやった」と、腹をくくって出陣することです。
ただし、せっかくの時間を、「不安の解消」だけに費やすのはいけません。確実に得点を積み上げられる領域にこそ、時間のウェイトはかけて下さい。
③親ばかりがヤキモキ・・・
この時期、よく聞くお母さん方の言葉です。お母さんから見ると、特に自分のお子さんは、のんびりしていて危機感がない、いったい何をやっているのか、と映るのでしょうね。塾の教師からも同じように見える生徒は多いですから、気持ちは大変よくわかります。
ただ、ここは親の立場のつらさで、ぐっとこらえて下さい。どんなにのんびりしている(ように見える)子どもでも、何にも感じていない子はいません。はじめての、あるいは種々の思いを抱いて迎える受験で、どの子も本人なりに、プレッシャーも感じれば、志も持っているはずです。われわれも立場は一緒なのですが、当日、試験会場で試験を受けるのは、子ども一人です。付き添うことはできません。
受験というもの、勉強量が結果を左右するのはもちろんですが、最後はメンタルの部分が、成否を分けるものです。周囲の大人にできることは、せめて気持ちの負担をやわらげてあげること(もちろん適切、的確なアドバイスは、プラスになります)。
④都立高校入試は、「新課程」に注意しましょう!
大学入試センター試験で、「来年から新課程が出題される」という話は、今年耳にされた方が多いと思います。が、高校入試でも、段階的に新指導要領の内容が出題されて来ています。これは、現中学3年生が2年生になった時から現在の学習指導要領に基づく教科書が用いられるようになり、1年生の段階でも、「移行措置」として先取りで、新しい内容を学習していたことによります(「移行措置」の実施は平成21年度から)。
具体的には、数学で昨年初めて「資料の散らばりと代表値」からの出題がありました。これまで東京都では出題されていませんが、二次方程式の「解の公式」や、「球の体積、表面積」なども、出る可能性があります。これらの「公式」は、きちんと覚えておくようにしましょう。社会の記述問題も増えています。しっかり練習しておいて下さい。
今日は特に大切な4項目についてお伝えしましたが、ひきつづき折りをみて、直前期に見落としがちな注意点など、お知らせしていこうと思います。
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