英語の学習を進めるうえで、避けて通れない文法事項の一つが「5文型」です。高校の授業で触れる内容ではありますが、なんとなく形式的に覚えたきり、「実際の英作文では使いこなせていない」という受験生も少なくありません。
とくに自由英作文や和文英訳において、この文型理解の弱さが原因になっていることが多いです。
今回はその中でも、やや見落とされがちな「第4文型(SVOO)」に焦点を当ててみたいと思います。
第4文型とは何か?
第4文型とは、「主語(S)+動詞(V)+間接目的語(O)+直接目的語(O)」の形をとる文型で、たとえば次のような文が典型です。
• The professor offered the students several options for their research project.
「その教授は学生たちに研究課題のいくつかの選択肢を提示した。」
この文では、“the students” が間接目的語(誰に)で、“several options” が直接目的語(何を)です。
「与える」イメージがカギ
第4文型をとる動詞の多くは、広く「与える」ニュアンスを含んでいます。
例えば
• give(単純な物の授与)
• tell(情報を与える)
• offer(好意的に差し出す)
• grant(権利・許可などを正式に与える)
• award(賞・称号などを授与する)
• assign(仕事・課題などを割り当てる)
• show(情報・手段を見せて教える)
これらの動詞を使うときには「誰に」「何を」という二重の目的語が必要になります。そして、その関係性のベースには「何かを与える・届ける」という発想があります。自由英作文でこうした構造を自然に使えるようになれば、表現の幅が大きく広がります。
英作文を武器にするには、「英語らしい語順」「伝わる構造」を意識する必要があります。その第一歩が、文型の再確認です。とくに第4文型は、やや高度な内容を伝える際にも頻出のパターンです。
ぜひ今日から少しずつ、例文を書いたり音読したりしながら、第4文型の感覚を体に染み込ませていきましょう。
