腸と脳の密接な関係—腸内環境を整えることの重要性
腸内環境を整えることは、私たちの心身の健康にとって非常に重要です。その理由は、腸と脳が「腸脳相関（gut-brain axis）」という仕組みを通じて密接に連携しているからです。腸と脳は神経系やホルモン、免疫系を通じて相互に影響を与え合っています。
発生学的に見ると、受精卵から発生する三つの胚葉（外胚葉、中胚葉、内胚葉）が体の各部位を形成します。外胚葉からは脳や神経系、皮膚などが作られ、内胚葉からは腸を含む消化管や内臓が発達します。これにより、腸と脳は発生段階から密接な関係を持っているのです。
腸は「第二の脳」とも呼ばれるように、膨大な神経細胞が存在し、自律神経系を通じて脳と直接連絡しています。腸内環境が整うことで、腸内の神経細胞や腸内細菌が活性化され、セロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の分泌が促進されます。これにより、ストレスの軽減やメンタルヘルスの改善に繋がります。
また、腸内環境を整えることで、自律神経のバランスが取れ、消化機能の向上、免疫力の強化、さらには脳の働きが改善されることも期待できます。これらの効果が重なり合うことで、心身の健康全体が改善されていくのです。
一方で、人間には理性や感情といった目に見えない要素も存在します。これらもまた、私たちの心身の健康において重要な役割を果たしています。身体のケアと同時に、心や感情のケアも行うことが、全体的な健康改善に繋がります。
さっぽろ心灯はり・きゅう院
