朝日堂

南千住駅から北千住方面へ歩いて150mほどの場所に、昭和の香りを感じさせるパン屋「朝日堂」があります。店名や外観からも、時代を感じさせる雰囲気が溢れています。

昼過ぎに訪れたこの日は、パンの種類も残りわずかでした。こちらの店舗では、昔ながらのシンプルなパンが中心で、流行のハード系パンは見当たりません。クリームパン（115円）は、市販のパンよりも硬めの食感で、懐かしい味わいが口に広がります。ザラザラしたクリームが、さらにその感覚を強めます。

アンドーナツ（115円）も特徴的で、砂糖が溶け込んでしっとりとしています。中のこしあんは甘さ控えめで、外側の砂糖とのバランスが絶妙です。ハムロール（136円）は、外側がカリカリ、中が柔らかいハムが練り込まれ、たっぷりのマヨネーズが強烈な酸味を加え、独特の美味しさを生み出しています。

お店のレジはおばあちゃんが担当し、息子さんが中で食パンを切っていました。写真を撮っても良いか尋ねると、満面の笑顔で快く応じてくれました。下町のパン屋さんらしい人情味が、パンの味わいにも反映されているようで、その温かさが心に残ります。