眠ることには物理的に身体を休めるだけでなく様々な作用があります。睡眠時には記憶と整理の定着と全身の様々な個所の修復作業が行われます。
何時間寝たかよりは何時に寝たかを重視します。理想は23時から3時の間に熟睡出来ていることです。この時間帯に熟睡できていれば身体の不調も起こりにくく、疲労も回復しやすいと考えます。睡眠不足の状態が続けば、くらくらする・頭がズキズキする・むかむかする・食欲がない・便が出づらい・吹き出物などの身体的症状や、イライラ・ケアレスミスの頻発人間関係の不調和など様々な問題を引き起こします。
東洋医学では免疫力など外敵から身体を守る力はすべて『気』という言葉で表現しています。私達が日中に元気に活動できるのは『気』が体の表面を巡り、体を外敵から守るとともに、体を温めてくれるからです。夜になって眠りにつくと『気』は体内を巡り、臓腑の調整や修復を行うと考えられています。ですから睡眠不足は体力を回復できないばかりか、臓腑の働きも悪くなってしまうのです。
さらに睡眠に大きく影響するのが『血』です。東洋医学では『血』とは、全身を巡り栄養を届ける血液や栄養分のことです。そして『肝』という臓器は『血』を蓄え、体の各部に必要な量の『血』を送っていると同時に、感情や思考、意志などの比較的高度な精神活動を担っていると考えられています。午前0時を過ぎても眠らず活動していると『肝』に『血』が集まらないので精神が不安定になってしまうこともあります。
「良い睡眠」とは『横になって10~20分以内に眠れる』『夜中に何度も目が覚めない』『夢を覚えていない』『朝すっきり起きられる』の4項目を満たすものです。眠りの質が悪くなっている場合、そこには何かしらの原因があります。生活習慣を改めても眠りの質が悪くなっていると思う方は鍼灸を試してみてください。
カテゴリー別
日付別
概要
住所
長野県飯田市龍江6876−13