あまりにも庶民的な店構え、飾らない店内の雰囲気からは想像もつかなかったが、この店、北海道の蕎麦屋としては全国的にその名を知られた釧路の名店「竹老園 東家総本店」ゆかりの店。正式には「東家本店」の直営店なのである。
「竹老園 東家総本店」同様、蕎麦の種類がとにかく多い。ただし、この店「東家卯門」は店構え同様、料金も実に庶民的なのだ。セットメニューが豊富で、ミニ天丼ともりそばのセット「つる」がなんと850円。蕎麦は更科と手打ち(50円増し)がセレクトできる。このときは更科をオーダーしたが、量があり、コシが強くのど越しも良くて、さすが名店の流れを汲む店と納得。おまけに、そばつゆが甘口、辛口と2種ついており、好みに応じてブレンドも可能。おまけに、薬味の刻みネギとともに、サメ皮おろしつきの本わさびが添えられているではないか。つまり、自分で本わさびを摩り下ろして、蕎麦とともに味わえる(つゆのなかに入れてもいいけれど、できれば蕎麦の上にのせて食したい)のである。
店主の好みか、店内には音を抑えたジャズが流れ、庶民的で和風な店内の雰囲気とのミスマッチもなぜか心地よい。
このほか、ランチタイム(11:00〜15:00)のみのセットメニューもなかなかお得。何を選ぶか迷ってしまうのもこの店の良さだろう。