久しぶりに市街地を離れ、広瀬川を渡って、越路の広寿司さんへ。店に着いたのは、12時50分。暖簾が降りている。扉を開けて、中にいる店主に聞くと「夜が主体なので、仕込が間に合わない時は、昼は空けない」言う。1人だと言うと、中に入れてくれた。人目で、温厚な感じの人柄が伝わってくる。
お決まりは、寿3150円、桂2310円、楓1785円、桜1365円、梅735円と5種類あるが、特上にあたる桂を注文。あいにく、昨夜はおおしけで、魚が高いので、ネタは少ないという。
出てきた順番に記載する。1貫1貫出すたびに、主人から説明がある。最初は、オオトロの大根おろし載せ。これは、オオトロだけ食べた方が、素材の良さが判る気がする。次は、活鯒のブルベリーとオクラの載せ。活き〆の新鮮な鯒の美味さがよく出た一品。そして、松島産穴子。これは柔らかく、タレとよくあう。北海ボタン海老の桜海老のせ。カリカリに焼けた桜海老の香ばしさとボタン海老のトロミが不思議な味だ。ズワイ蟹の胡瓜のせ。残念だが、マヨネーズが蟹の美味さを殺している。三陸産ムラサキ雲丹のヒマラヤ岩塩のせ。これは、岩塩が今までに味わったことのない雲丹の美味さを引き出している。そして飾り巻きに、鉄火と梅紫蘇巻き各3つ。最後に玉。いずれも手間をかけた握りであるが、素材の良さと店主の研究心がよく現れた品であった。粗と根菜の味噌汁は、臭みもなく、出汁がよくでていて美味かった。