僕がK君の家庭教師を始めたのは1年半前の1年生2学期からでした。
その頃のK君のテストの点数は英語、数学をはじめどの科目も10点台か20点台。
通知簿はほぼオール2。
勉強は全然やる気はなかったけれどとても礼儀正しい、「はい!」と元気よく返事をしてくれる生徒でした。でも礼儀正しい分、まだ僕には心を開いてくれていない感じでした。
生徒のやる気を引き出すためにはまず生徒との間になんでも話せる『あたたかくて信頼し合える関係』を築くことが大切です。
そこで僕は彼にとって何でも相談できる親友のような家庭教師になろうと努めました。
積極的に宿題を手伝う。
積極的にテスト勉強を手伝う。
彼のいいところ、頑張っているところをお母さんに伝える。
とにかく彼が「助かる」と感じるような指導を心がけました。
2年生になると少しづつ彼は勉強以外のこと、部活のことや今はまっているゲームのこと、好きな音楽や映画のこと、そういうプライベートなことを話してくれるようになりました。
それと並行するかのように勉強に対しても少しづつ積極性が見られるようになりました。
少しづつ、少しづつテストの点数も成績も学校の先生からの評価も上がっていきました。
そして昨日、中3になったK君の4月の実力テストの結果が出ました。
最高点は社会の67点。
最低点は数学の48点。
国語、英語、理科は全部50点台でした。
よく頑張りました!
彼は今、自分の夢の実現のために行きたい高校があって、目標を持って勉強に取り組んでいます。
僕は彼に対して一度も「やる気を出せ」と言ったことがありません。
僕がしたのは彼が勉強面で助かると感じる手助けと「なんでも話せる信頼関係」を築くことでした。
つまりやる気になるような精神的環境を整えるということです。
やる気スイッチを押すのはその子自身です。
そうであってこそ、そのやる気は本物となるし、
その努力する心もその子自身の力となります。
それが僕がいつも理想とする指導であり、
僕はいつもその理想を持って家庭教師をしています。
(ブログ「長谷川満の親学講座」2017年4月21日の記事より)
この子はその後、見事志望校に合格しました。
カテゴリー別
日付別
概要
住所
兵庫県加古川市加古川町木村44−6亀井ビル3階