12月4日(月)は大阪市のJR玉造駅近くにある大阪府立清水谷高校で教職員研修があり、講演させていただきました。
テーマは「生徒の自尊感情を育む関わり」
下の資料をもとにお話ししました。
<自尊感情や自己肯定感を育てる関わり>
1、子どもの話を聴く(考えや気持ちを聞く)
子どもの考えや気持ちを聞こうとして問いかけるようにすると対話が成立して子どもの話を聴くことができます。
そして聴いたことを否定しないで尊重していく。
すると「先生は私の気持ちを大切にしてくれる」とみなさんのその子に対する愛情とその子を尊重する態度を示すことになります。
それが先生と生徒との信頼関係を育むと同時に生徒の自尊感情を育むことにもなります。
2、気持ちを理解しようとする(押し付けない)
子どもの話を聴く時に「そう思う気持ちもわかるよ」と理解していこうとする姿勢が大切です。
生徒は共感してもらうことで「受け入れられ体験」をし、この体験が多ければ多いほど自尊感情や自己肯定感は高まります。
3、管理者ではなく援助者になる(信頼する)
先生や親が管理者である場合、決定権は管理者にあります。なぜなら責任を負うのは管理者だからです。
その場合、管理する者とされる者という対立構造を生むことになり生徒の反抗を招きがちになります。
援助者である場合は、提案することはあっても生徒本人に関わることについては生徒側に決定権があります。この「自己決定」する経験が自尊感情や自己肯定感を育みます。
4、子どもの善さを見る(尊敬する)
子どもの欠点ではなく良いところを見る。良いところを見て褒める。
ピグマリオン効果の例にもあるように「この子は素晴らしい。この子は伸びる。」と指導者が見ると実際にその子の成績が伸びるということがあります。
子どもをどう見るか。それが自尊感情や自己肯定感に大きな影響を与えます。
5、弱さや欠点を受け入れる(受容する)
自尊感情や自己肯定感はどのようにして身につくのか。
それは「受け入れられ体験」を積むことによってです。
受け入れられ体験とは、失敗したり挫折した時にそれにもかかわらず「この私のままで受け入れられている、愛されている」と感じる体験のことです。
ですから、生徒が何か失敗したり問題を起こした時にただ叱るのではなく、それにもかかわらず温かく受け止める姿勢が重要になります。
