五反田駅から歩いてすぐの場所にある「みこころや」は、落ち着いた空間で本格和食が楽しめる小料理屋。カウンター席が中心で、店主の温かな接客と丁寧な料理が印象的な、大人が静かに集う隠れ家的存在だ。

この日は夜に訪れて、「おまかせコース」をいただいた。まず供されたのは季節の前菜盛り合わせ。白和えや菜の花のおひたしなど、素材の味を生かしたやさしい一皿からスタート。続くお造りは、マグロと鰤。熟成具合が絶妙で、口に入れた瞬間とろけるような旨味が広がる。

焼き物は銀だらの西京焼き。甘みのある味噌がしっとりと染み込み、脂ののった身がふわっとほどける。思わずため息が出るような美味しさだった。さらに、煮物には季節の野菜と鶏の炊き合わせ。やさしい出汁の味わいに、ほっと心がほどける。

締めには土鍋で炊いた白ごはんと赤だし、香の物。炊き立てのご飯の香りと、つやつやの粒感がたまらない。最後の一口まで、丁寧な手仕事を感じられた。

おすすめは、西京焼きと土鍋ごはんを含むおまかせコース。静かな時間の中で、心から料理と向き合いたい夜に、また訪れたい店だった。

品川の運河沿いにある「船宿 中金」は、屋形船で本格的な日本料理が楽しめる特別な一軒。街の喧騒から離れ、水の上で味わう和食は、非日常を感じさせる贅沢な時間を演出してくれる。

今回体験したのは屋形船でのディナーコース。乗船するとまずは前菜から始まり、お造り、揚げ物、煮物など、季節の食材を使った丁寧な品々が運ばれてくる。お造りは鮮度が高く、特にマグロと鯛の食感と旨味に舌鼓。天ぷらは船内で揚げたてを提供してくれ、海老やキス、野菜がサクサクと軽い仕上がりだった。

さらに、名物の「中金特製のあさりごはん」は、あさりの旨みがしっかり染み込んでいて、締めにぴったり。味噌汁も出汁がしっかりと効いていて、最後まで満足感が高い。

屋形船から眺める東京湾の夜景や橋のライトアップもごちそうの一部。料理と景色の両方を楽しめる、まさに特別な和の時間だった。

おすすめは船上でいただく揚げたての天ぷらと、あさりごはん。記念日や特別な日に、また季節を変えて訪れたくなる。

五反田の一角にある「美樹」は、昔ながらの雰囲気がそのまま残る、アットホームな和食処。木のカウンターとテーブル席がほどよく配置されており、常連さんが自然と集まる、そんな空気が心地よい。

この日は「煮魚定食」をいただいた。メインは金目鯛の煮付け。甘辛いタレがしっかり絡み、身はふっくらと柔らかく炊きあがっている。ご飯との相性は言わずもがなで、箸が止まらない一品だった。

小鉢にはひじき煮とぬた和え、味噌汁にはわかめと豆腐。すべてがやさしい味付けで、どこか懐かしさを感じる。ご飯も炊きたてで、つやがあり粒立ちがしっかりしていた。

夜は一品料理をつまみにお酒を楽しむ人も多く、にぎやかすぎず落ち着いた時間が流れている。気取ったコースではなく、日常の延長にある本物の和食がここにはある。

おすすめは金目鯛の煮付けと、丁寧に作られた家庭的な小鉢。静かにお腹と心を満たしたい時、ふと思い出して訪れたくなる店だった。

五反田駅から少し歩いた住宅街にひっそり佇む「まさ」は、知る人ぞ知る和の名店。外観からは想像もつかないほど、店内には凛とした空気が漂い、カウンター越しにご主人の落ち着いた所作が美しい。

この日は夜のおまかせコースをいただいた。まずは前菜の盛り合わせから始まり、春野菜のおひたしや自家製の胡麻豆腐が並ぶ。どれも素材の味が際立ち、手間ひまを感じるやさしい味わい。

お造りは、昆布締めされたヒラメと中トロ。旨味の引き出し方が見事で、わさびと塩のどちらでも楽しめるのが嬉しい。焼き物は、鰆の柚庵焼き。ふっくらとした身に柚子の香りがふわっと広がり、日本酒との相性も抜群だった。

締めには桜海老と筍の炊き込みご飯。土鍋で炊かれたご飯は香り高く、ひと口ごとに季節を噛みしめるような美味しさ。赤出汁と香の物まで抜かりなく、最後の一品まで満たされた。

おすすめは季節のおまかせコース。派手さはないが、味わいの一つ一つに真心が込められている。また静かな夜に、自分を整えに訪れたくなる一軒だった。

五反田駅から歩いてすぐの場所にある「紅葉」は、まるで時間が止まったかのような、昭和の空気を感じる老舗の和食店。飾らない佇まいと、落ち着いた雰囲気の中で、静かに丁寧な料理が楽しめる。

この日はランチで「焼き魚定食」を注文。提供されたのは鯖の塩焼き。香ばしく焼かれた皮と、脂がのったジューシーな身のバランスが絶妙で、ご飯が止まらない。添えられた大根おろしとの相性も良く、シンプルながらしっかり満足感のある一品だった。

小鉢にはおからとひじき煮、どちらも優しい味付けで、どこか懐かしさを感じる。味噌汁も出汁がしっかりと効いていて、飲むたびにほっとする。

派手なメニューや演出はないけれど、こういう地に足の着いた和食がやっぱり一番落ち着く。店内は静かで、ゆっくりと自分の時間を楽しめるのも魅力のひとつ。

おすすめは焼き魚定食と、丁寧に作られた日替わりの小鉢。日常の中でちょっと気持ちを整えたい時、ふらっと寄りたくなる場所だった。

五反田駅近くに店を構える「まつ十」は、長年地元で愛されてきた和食の名店。暖簾をくぐると、木の温もりが漂う落ち着いた店内。カウンターと小上がりの座敷席があり、一人でもグループでも利用しやすい雰囲気だ。

この日はランチで「天ぷら定食」を注文。目の前で揚げられた天ぷらは、衣が薄くサクサク。海老、キス、ナス、かぼちゃ、ピーマンなどバランスの良い内容で、どれも素材の味が引き立っている。海老は特にぷりっとしていて、噛むほどに甘みが広がる。

小鉢やお新香、味噌汁まで抜かりなく、定食としての満足度がとても高い。ご飯もふっくら炊かれていて、ついおかわりしたくなるほど。

夜はお酒と一緒に一品料理を楽しむ常連客も多いようで、焼き魚や煮物なども人気とのこと。派手さはないけれど、安心して通える“いつもの味”がここにはある。

おすすめは、サクサク軽やかな天ぷら定食と、丁寧に作られた副菜たち。またふらっと立ち寄りたくなる、街の和食屋さんだった。

五反田の喧騒から少し離れたところに佇む「園の子」は、肩の力を抜いてくつろげる、落ち着いた和食のお店。店内は木を基調とした温かみある空間で、常連さんも多く、静かに食事を楽しめる雰囲気が心地よい。

この日はランチの「煮魚定食」をいただいた。メインは金目鯛の煮付け。程よい甘さの醤油だれがしっかり絡み、脂ののった身は箸を入れるだけでほろっと崩れる柔らかさ。ご飯がどんどん進む味。

小鉢には切り干し大根の煮物と、ほうれん草のごま和え。どちらも出汁の風味がきいていて、派手さはないけれど丁寧な手仕事を感じる。味噌汁は具だくさんで、食べ終えたあとも満足感がしっかり残る。

焼き魚定食や天ぷら定食も人気とのこと。夜はお酒に合う一品料理も豊富にそろい、静かに一杯やるにもよさそうな店。

おすすめは、煮魚定食と手作りの小鉢。毎日でも通いたくなるような、やさしい味に出会えるお店だった。

五反田駅から少し歩いた住宅街の中にひっそりと佇む「厨・彦一」。店内は落ち着いた和の空間で、カウンター越しに店主の丁寧な所作を眺めながら食事を楽しめる。まさに“大人の隠れ家”といった趣。

この日は夜のおまかせコースをいただいた。前菜から始まり、季節感をふんだんに取り入れた構成。特に印象に残ったのは、春の山菜と白身魚の天ぷら。揚げたてをさくっと噛むと、素材の香りと旨みがじんわり広がる。

お造りは、熟成された真鯛とイカ。切り口の美しさと口当たりの良さに、職人の技を感じる。焼き物には甘鯛の若狭焼き。上品な味噌の風味が甘鯛のふっくらした身と絶妙に絡んで、つい日本酒を一杯。

締めには鯛の土鍋ご飯。炊き立ての湯気とともに運ばれたご飯は、ふっくらとした粒立ちと鯛の旨みが見事に融合していた。赤だしと香の物で、完璧な着地。

奇をてらわず、素材と真摯に向き合う姿勢が料理から伝わってくる。おすすめは、季節ごとに変わるおまかせコースと、締めの土鍋ご飯。また季節のうつろいを感じに訪れたい一軒だった。

五反田の街角にある「ふるさと」は、まさにその名の通り、どこか懐かしく落ち着く雰囲気の和食処。外観も店内も派手さはないけれど、暖かさに満ちた空間で、ゆっくり食事が楽しめる。

この日はランチに「焼き魚定食」をいただいた。メインの鯖の塩焼きは、皮は香ばしく中はふっくら。脂がのっていて、シンプルながらも絶妙な焼き加減。添えられた大根おろしがまた良いアクセント。

定食には小鉢が2品ほど付いてきて、この日は切り干し大根とほうれん草のおひたし。どちらも優しい味付けで、手作りのあたたかみを感じた。ご飯と味噌汁もきちんとおいしく、最後まで飽きることなくいただける。

夜は一品料理やお酒も楽しめるようで、常連らしき方々がカウンターでくつろいでいたのも印象的。家庭的ながら、きちんと美味しいご飯を食べたい時にはぴったりの場所。

おすすめは焼き魚定食と、毎日替わる小鉢たち。気取らず、ふらっと立ち寄ってお腹も心も満たされる、そんな一軒だった。

五反田の静かな通りにある「遊楽膳 島津」は、凛とした佇まいが印象的な日本料理店。店内は和モダンで落ち着いた雰囲気。カウンターとテーブル席があり、どちらもゆっくりと食事を楽しめる空間だ。

この日はランチに訪れ、人気の「松花堂弁当」をいただいた。運ばれてきたお膳には、美しく盛られたお造り、煮物、焼き物、小鉢がぎっしり詰まっていて、目でも楽しめる。特に印象に残ったのは、真鯛のお造り。歯ごたえと甘みが絶妙で、醤油をちょんとつけるだけでしっかり旨みが広がる。

焼き物には鰆の西京焼き。香ばしさと甘さがちょうどよく、しっとりと仕上がっていた。煮物は季節の野菜が主役で、出汁のやさしい味わいが心に沁みる。ご飯も一粒一粒が立っていて、味噌汁と香の物と共にバランスの良い構成。

夜は会席も提供されているとのことで、季節ごとの料理をゆっくり味わうには最適な店だと感じた。おすすめは松花堂弁当と、旬の魚の焼き物。特別な日にも、少し贅沢したい日にも、また訪れたいと思える一軒だった。